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校内公演の照明
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地明かり・前明かり
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舞台用の照明機材を教室で使う
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スポットライト
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調光器/パワーコントローラー
教室を劇場に!
地明かり・前明かり
照明効果にあまりこだわらないのであれば、天井の蛍光灯でも構いません。
また、教室の蛍光灯は頭の真上からの光なので、役者より後ろの位置にあると、役者の顔を暗くします。 天井全灯を使うのであれば問題ありませんが、客席側を消灯する場合、役者が蛍光灯より前に出ると、 役者の顔(前面)が真っ暗に感じられます。
客席を暗くする場合は、なるべく前明かりを仕込みましょう。 ホームセンターで買える小さなスポットライト・投光器・野外灯のような照明を当てるだけでも違います。
舞台用の照明機材を教室で使う
一般に、普通教室の電気容量は20A(合計2KWまで)です。 コンセントの
定格
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は15A(合計1,500Wまで)です。
舞台用照明機材は明るい分、消費電力も大きいものが多いので、 教室に持ち込む際にはトータルの消費電力に注意が必要です。
(
LED製品
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については後述)
左が平凸、右がフレンネルのレンズ
地明かり・前明かり用のレンズは、エッジがぼやける「フレンネル」タイプのものが理想です。
消費電力 1,000W(1KW)とわかります。
舞台照明用機器は、電源プラグの形状が一般的な家電製品と異なることも多く、 古い機材には「T型」、新しい機材には「C型」と呼ばれるプラグが付いています。
T型プラグ
C型プラグ
よくある家電製品のプラグ(家庭用コンセントに差せる形)は「平行」プラグと呼びます。 T型、C型プラグの灯体を普通教室のコンセントに差すには、変換ケーブルが必要です。
スポットライト
体育館や視聴覚教室にフォローピンスポットがある学校は多いでしょう。
普通教室等にトップサスをつり込むのはなかなか難しいことです。
それなりの重量がある舞台用照明機材で地明かり・前明かりを高い位置に仕込むには、 「イントレ」(一種のやぐら)を組み上げ、複雑な配線をするなど、かなりの資材と髙い技術が必要です。
机を組み上げるなどして、その上(観客の頭にかからない高さ)から照らすことでトップサスに似た効果を引き出すこともできます。
少しでも高く
調光器/パワーコントローラー
ピンスポ用の照明には、たいていアイリスシャッターが内蔵されています。 舞台照明器具のレンズの前にはめる、外付けのアイリスシャッターもあります。
光の丸の大きさを大きくしたり絞り込んだりして、FI/FOの代わりにできます。
白熱電球、ハロゲン電球を使った照明器具は、「調光器」があれば明るさをコントロールすることが可能です。
ただし、ホームセンターでも買えるような安価な製品は、多くの場合200~300W程度(の電球)までしか対応できません。
それだと500W~1,000Wの舞台照明機器は扱えません。
画像は、200W対応のもの
(某通販サイトの画像をお借りしました)
細かい調光をしたいが市販のコントローラーしか手に入らないという場合は、 消費電力の少ないLED照明(調光対応)の導入を検討してください。
DMX信号によって通常の電球を制御するための「ディマー(調光ユニット)」に、手動操作で調光できるフェーダー機能を備えたものもあります。
(DMX規格自体の説明は、 「
基本編◇照明③
►
」 を参照してください。)
UNI PAK Ⅱ(某通販サイトの画像をお借りしました)
上の製品は、1,000W(二口ある出力の合計)まで制御可能です。 価格的にも9,000円程度でかなりおすすめ。
電子工作が得意な人は、調光器を自作するという手もあります。
例:(株)秋月電子通商で購入できる「トライアック調光器キット」
http://akizukidenshi.com/catalog/c/cdengen2/
※ 秋月電子通商のページに移動します。
[基盤(電子工作キット)+コンセント部品+電源コード+外箱] を用意します。全部で数千円程度で作ることができます。
※家庭用20A・100Vの電気を扱います。電気に関する正確な知識が必要です。