教室を劇場に!
手軽にラジカセで
CDラジカセ・CDコンポは、一台の中に「デッキ(再生)」「アンプ(増幅)」「スピーカー(出力)」がすべて実装されている、非常に優れた音響機器です。
スピーカー出力は、教室公演であれば片方15W(左右あわせて30W)もあれば十分です。
ただし、ラジカセを使って客席に向かうように音響を流すと、操作する人が観客から丸見えになってしまいます。
かといって、ラジカセを客席の後方に置く、つまり音が後ろから聞こえてくるというのも具合が悪い。
ラジカセ本体とオペレーターを(完全には無理でもなるべく)隠す工夫ができると良いでしょう。
ラジカセのスピーカーを客席に向けつつ
オペレーターを隠す
アンプ付きスピーカーを使う
最近のPCやタブレット、スマホはかなり大きな音が出ますから、それで済ませるのもひとつの手です。
とはいえ、もう少し大音量で流したい時、また、音響席と実際に音が出る場所を少しでも離したい時などは、
再生機器の出力を、PC/携帯端末用の「アンプ付きスピーカー」に流し込むのが手軽な方法です。
音響操作にサンプラー(SR-404SXなど)を活用している学校は、
アンプ付きスピーカーを所有していることも多いと思います。
また、CDラジカセには LINE-IN端子(「AUX」端子も同じ意味)を備えているものも多いので、
CDラジカセにアンプ付スピーカー的な役割をさせることもできます。
※ラジカセにはMIC端子(MIXING端子)を持つ機種もあります。
MIC端子には、できればマイク以外の機器を接続しないようにしましょう。
マイクからの出力信号はかなり微弱なので、MIC端子はそれに合わせた感度となっています。
イヤホン端子・LINE-OUT端子からはそれより強い電流が流れ込みます。
最悪の場合、受け側の機械が故障します。
接続コードを延長すれば、実際に音が出るスピーカーを操作する人物から遠くに離して設置することも可能です。
再生機器とアンプ付きスピーカーだけのセットでは、再生機器側で音量調整することが多いと思います。
昔のラジカセは音量ツマミを回してコントロールするものが主流でしたが、
最近のラジカセは、[+]/[-]スイッチが主流となっています。
音量レベルが数字で見えるのは良い点である一方、微妙なタイミングでのすばやい音量制御が難しいかもしれません。
PCやタブレット、携帯端末の音量調整も、マウスや小さなボタンをいじるので厄介です。
ミキサーをはさむ
再生機器とアンプ付きスピーカーとの間にミキサーをかませれば、本格的な音量制御をすることができます。
複数音源を用いてのクロスフェードも簡単に実現できます。
本格的なミキサー購入が難しいという学校は、1万円を切る安価な製品でも構いません。
大会ではホールでミキサーを扱うことになります。十分その練習になります。
オーデオテクニカのAT-PMX5P(9,000円程度)
パワードミキサー
ミキサーとアンプが一体となっている機器をパワードミキサーといいます。
スピーカーに接続するケーブルも特殊な端子(スピコン)になります。
パワードミキサーを持っている学校は幸いです。
電源の取り方
大きな照明機材のオン/オフは急激な電流の変化を引き起こすので、
同じケーブルから電源を取っている音響機器の動作を不安定にします。
ひとつのコンセントに(タコ足配線をして)大容量の照明機材と音響機材を接続することはなるべく避けましょう。