扱える範囲の装置を
立派な装置を作る方が良いに決まっていますが、合同公演・コンクールでは搬出入に時間的制約があります。
(上演の幕間は、地区・県・関東大会で20分、全国大会で30分程度が最近の流れです。)
建て込み10~15分、撤収5~10分程度でできる舞台装置をデザインしましょう。
どれくらい大がかりな装置が実現できるかは、部員の数と訓練度によります。
部員が多ければ大きな装置を短時間で組めるし、
搬出入・建て込み・バラシの練習をたくさん積めば確実に時間も短縮できます。
大原則は、「大会運営、他校の上演に迷惑をかけない」ということです。
平台と足
たいていの劇場には、施設付属品として「平台」があり、高さを出すための「足」があります。
◆基本編 舞台美術②◇平台と足►
それを借りて舞台を組むことができます。
ただし、使うつもりでいた大きさと枚数が揃っているとは限らないので、打ち合わせ会で必ず確認しましょう。
平台を組んで高さを出したところに走り込んだり飛び乗ったりするような演技がある場合は、
かなり頑丈に固定する必要があります。
平台へ「釘打ち可」かどうかについては、劇場によって異なります。打合会などで確認して下さい。
パネルと人形立て
例えば群馬会館のステージは、幅が約11m(6間)あります。
ということは、群馬会館の舞台の上手から下手までパネルを建てるには、ロクロクのパネルなら6枚、
サブロクのパネルなら12枚必要です。
輸送や搬出入のことを考え、パネルを始め大道具は分割できるように作製します。
◆基本編 舞台美術◇パネルと人形立てを作る►
パネルは、人形立てを使って垂直に立てて使用します。
安全性を考えれば「パネルに横木を渡して連結(釘or木ネジ)、人形立てと床も釘打ち固定」
ぐらいやりたいものですが、搬出入の時間短縮、道具の保管場所等を考えると、
「パネル同士をクランプで固定、人形立てにはシズ(鎮)を置く」
といった形にすることが多いです。
床への釘打ち/ガムテープ貼り不可というホールもあるので、打ち合わせ会でよく確認しましょう。
B型クランプでパネル間を締め付けて固定する
人形立てにシズ(鎮)を載せる