照明の基本④         

DMX512とは
舞台照明の機器に、「DMX対応」をうたう製品が増えてきました。
DMX512とは、照明機器を制御するための電気信号の規格です。

照明機材
DMX用の照明機材には、電力用ケーブルの他に、 DMX信号入出力用のケーブル(IN用、OUT用各1本)が接続されます。
機材ごとにch001~ch512の範囲で「チャンネル」が割り当てられています。
ひとつの機材で赤青緑白4色の光を出すことができるLEDライトは4ch (それらの組み合わせで紫や黄色など複雑な色合いも表現できる)、 モーターが付いていて前後左右に動かせるムービングライトは、光量・X軸回転量・Y軸回転量で3chなど、 ひとつの機材で複数チャンネルを持ちます。
同じチャンネルに設定することで、複数の灯体を同時に制御できます。

コンソール(コントローラー)
各照明機材(各チャンネル)に対して、 0 から 100% まで、256段階の「光量」を命じる信号を送り出します。
人間の手でフェーダー(ツマミ)を動かしマニュアル操作で信号を操ることができるほか、プログラミングをすることで、コンサート会場で見られるような、すばやく複雑な照明変化を作りだすのも得意です。



DMX512対応照明機器の特長
DMX512規格に対応した照明機材は、
・配線は複雑だが、結果的にはケーブル回りが比較的すっきりすることが多い。
(各灯体の電源ケーブルを一番近いコンセントに挿せる。DMXケーブル自体は細い。)
・LED照明はDMX規格対応の製品が多い。
(LED主体で仕込めば、電球主体のセットに比べて総消費電力を格段に抑えられる)
・複雑で細かい制御ができる。音響とシンクロさせるプログラムも可能。
という特長があります。
そのかわり、DMX専用のコンソール(調光卓)が必要です。( PC/タブレットで制御するためのアプリもあります。)
DMX専用のLED照明機材は、従来型の調光器(位相調光)に接続することができないので、買う時は十分に注意してください。

ディマー(調光ユニット)
反対に、DMX用のコントローラー(調光卓)には従来型の電球の照明機材を接続することができません。
しかしながら、従来型の電球(「調光器対応」をうたうLEDを含む)をDMXで制御する電源ユニット(ディマー)があります。

DMXディマーの例 UNI PAKⅡ
(某通販サイトの画像をお借りしました)
ディマーは、DMX信号の命令を実際の電気の増減に置き換えてくれます。 ディマーを使うことで、DMX系統の調光システムの中に、従来型の照明機材を混ぜ込むことができます。




設置の例

(クリック/タップで拡大します)

調光をする席には、コンソールと、それに接続するDMXケーブルを引くだけでOK。
各照明機材の電源供給は手近なコンセントから取ればよい。 チャンネルが異なる=別々に調光する灯体の電力も同じコンセントから(タコ足配線で)取れる。
DMX対応機器と、従来型の電球照明との混在も可能(従来型灯体の電源コードをディマーに接続)。